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2014年07月13日

太地町の誇り

1930年の早春26年の短い生涯を自ら閉じた金子みすゞという女性がいた。以下は彼女が詠ったふたつの詩です。

「大漁」

朝焼小焼だ
大漁だ

大羽鰮(いわし)の
大漁だ

浜は祭りの
やうだけど

海のなかでは
何万の鰮のとむらひ
するだらう



「雀のかあさん」

子供が
子雀(すずめ)
つかまへた

その子のかあさん
笑つてた

雀のかあさん
それみてた

お屋根で鳴かずに
それ見てた


これら二つの詩はいずれも弱い者の側から見て創られたものです。彼女の優れた感受性は人の心を打ちます。でも、「大漁」と「雀のかあさん」には大きな違いがあります。

それは、生きとし生きるものは他の生命をいただくことによって生きるという現実とイノチをもてあそぶこととの違いです。

わたしは、世上名高い、みすゞの「大漁」よりも「雀のかあさん」の方が何倍もよき詩だと思います。「太地町の誇り」というタイトルに合わぬコンテンツかもしれませんが...


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