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2014年08月23日

有事に逃げ出した作業員

政府の事故調査・検証委員会は、東京電力福島第1原発事故に関し、事故発生時に所長として対応に当たった吉田昌郎氏(25年7月9日死去)から聞き取り調査を行っている。今般、政府はその「聴取結果書」(吉田調書)を公開する方針を固めたそうだ。公開は9月中旬以降になる見通し。

イタリアでのコスタ・コンコルディアの座礁事故。韓国のセウォル号事故。その際、船長たちはどのように振る舞ったのか。我々は、報道によりかなりの詳細まで知っている。

これらの事故における船長たちの無責任な対応に比べ、福島第一原子力発電所事故は、電源喪失状態のなか、手作業でのベント作業など作業員の必死の努力が国内外から高く評価され、多くの人に感動さえ与えた。

記憶に残る言葉がある。フクシマ50(フクシマフィフティ、英語: Fukushima 50)、欧米など日本国外のメディアが与えた呼称だ。その勇敢な行動を賛美する名誉ある呼称である。

あの日(2011年3月11日)以降、我が国の原子力政策は全面的に見直される結果になった。福島第1原発事故の関係者の調書も作成された。

ところが、つい最近(5月20日)、これら調書を独自に入手した朝日新聞が1面トップで「『吉田調書』入手」「所長命令に違反」「福島第一 所員の9割(が福島第2原発へ撤退していた)」と報じたのだ。

フクシマ・フィフティーをはじめとする作業員たちの命を賭した行動が世界で称賛されたが、実は約650人の所員が吉田昌郎所長の命に反して逃げていたのが真実だというのだ。

これに対して、『週刊ポスト』(6・20)が『死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』(PHP研究所)の著者、門田隆将さんの怒りの反論を掲載した。同調書を(8月に入って)ようやく入手した産経新聞も、朝日の記事は事実に反すると報道し始めた。

そういう状況における吉田昌郎氏の「聴取結果書」の公表である。当時の総理、総理官邸・東電本店の対応について、表に出しにくい吉田氏の表現などもあり、本人は決して公表を望んでいなかったようだ。しかし、この未曽有の事故の記録はやはり公表する価値がある。何よりも河野談話同様、一生懸命に国家国民のため努力した者たちの名誉に関するものであるからだ。朝日によって辱められたことが事実であるのかないのか、それを明らかにしなければならぬ。

ちなみに、イタリアでのコスタ・コンコルディアの座礁事故では、船長とリボルノ港湾監督事務所との交信記録が公開されている。

港湾当局:「今どこにいるのか、逃げ出したのか」
船長  :「私と司令官は…その…います」
港湾当局:「乗客を置き去りにして救命ボートに乗ったんだな」
港湾当局:「いいか、あんたは助かったかもしれない。だが状況は悪化している。後悔するぞ。船に戻れバカ野郎!」
船長  :「ちょっと待って下さい」
港湾当局:「船に戻ると約束して下さい」
港湾当局:「船で指揮をとれ! 拒否するのか」「これは命令だ!」
船長  :「真っ暗で何も見えません」
港湾当局:「だからどうしろというんだ? 暗いから家に帰りたいとでも?」
港湾当局:「船に戻って、何ができて、何人が船にいるか、何が必要か報告しなさい、今すぐにだ!」
港湾当局:「何をしている?救助を放棄するつもりか?」
港湾当局:「船長、君は助かったかもしれないが、この責任はちゃんととってもらうからな」
船長  :「ああ…そんな……。死人は何人出ているんだ」
港湾当局:「こちらではわからない。君が知っていなければならないことだぞ」


事故当時、船長は、ワイン片手に若い女性と食事中であった。また、「船長は乗客らより先にジリオ島に避難しているのを沿岸警備隊関係者に見とがめられ、船に戻るよう促されていた」と地元メディアが伝え、緊急事態にもかかわらず、船長が船を放棄して先に避難していたという疑いが強まっていた。

このような非常時、わたしならどのような行動をとるのか、とれるのかを考えると、慄然とする。でも、そのような責任ある立場に着いていないことを思い、感謝もする、寂しさとともに...^^


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