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2014年10月27日

僕の友達ネルソンの夢

確か、何年か前の長崎県の高校入試の英語問題だったと思います。ちょっと泣ける話でしたので、メモっておきました。そのメモをもとにして、グーグルの音声合成を利用し、その入試問題文「My friend Nelson had a dream.」 をサウンドノベルにしてみました。

これで三作目です。以上で一応、サウンドノベルは終わりにします。今度は、ボードゲームでも創ってみようかと思っています。なお、ブラウザは、GoogleChomeでの動作を確認済みです。




My friend Nelson had a dream.

When I was a fourth-year student, a boy called Nelson came to study in my class. In his self-introduction, he said he had AIDS. It was a big surprise to us. We felt sorry for Nelson, but no one talked to him. He was always alone in the class.

One day everyone in the class had to make a speech. Nelson talked about his dream. He said, "I was born with HIV and now I have AIDS. Do you know there are many children like me in the world? They need friends just like you all. If people have a better understanding of HIV and AIDS, those children can live a better life. I'd like to work for the children with AIDS in the future."

I was moved by Nelson's speech so much that I decided to talk to him. In the next class, I sat next to him.

During the class I said to Nelson, " Do you have a pen ?" Nelson gave me a big smile and said, " Here, please use it." This was the beginning of our friendship. We often played together and soon other students began to play with us.

Five months later, it became difficult for Nelson to come to school because his disease got worse. On his birthday, each student in our class wrote a card to encourage him. I brought the cards to Nelson and read them to him. When I finished reading, he said, " It's very nice to know I am not alone."

Then he showed me a pen and said, " Do you remember this ? This is the pen which I lent you when you first talked to me. You had your own pen at that time. didn't you?" He was right. I had my own pens with me then. He said, " This pen gave many friends to me. Will you keep this pen for me?"

Now I keep that pen with me. When I see it, I always remember my good friend and his words.


僕の友達ネルソンの夢

 僕が4年生のとき、ネルソンという名の男の子がクラスに編入してきました。彼は、自己紹介で自分はエイズだと言いました。僕らはとてもびっくりしました。クラスのみんなは、ネルソン君がかわいそうだと思っていましたが、誰も彼に話しかけることはありませんでした。彼はいつも一人ぽっちでした。

 そんなある日、クラスのそれぞれがスピーチをすることになりました。ネルソン君は自分の夢を話しました。「僕はHIVをもって生まれてきました。そして今はエイズに冒されています。みんなは知っていますか? 世界には僕のような子供がたくさんいることを。彼らはみんなと同じように友達が必要なのです。もし、人々がHIVやエイズについてより正しい知識をもっているなら、これらの子供たちはより良く生きることが出来ます。僕は、将来エイズにかかった子供たちのために働きたいと思っています」

 僕はネルソン君の言葉に心を動かされました。だから、彼に話しかけることを決めたのです。次の授業で、僕は彼の隣に座りました。

 授業中に、僕はネルソン君に「ペンを持っているかい?」と話しかけました。ネルソン君はにっこりと微笑み、「ああ、これを使って」と言ってくれました。これが僕と彼との友情の始まりだったのです。僕たちはよく一緒に遊びました。やがて他の友達も僕たちと一緒に遊び始めました。

 5ヶ月が過ぎたころ、ネルソン君の病気が悪くなり、学校に来ることが難しくなりはじめました。彼の誕生日に、クラスのみんなで彼を励ますカード(日本なら寄せ書き)を書きました。僕はそれをネルソン君に届け、彼のためにそれを読みました。僕が読み終えたとき、彼は言いました。「僕は一人ではないってことがわかるってこと。本当にうれしいよ」

 それから、彼は僕に一本のペンを見せました。「これ、覚えている? これは君が僕に最初に話しかけてくれたとき、君に貸したあのときのペンだよ。あのとき君は自分のペンを持っていたんじゃない!?」そのとおりでした。あのとき僕は自分のペンを持っていたのです。彼は言いました。「このペンは僕にたくさんの友達を与えてくれた。ねぇ、僕のためにこのペンをずっと持っていてくれないかなぁ」

 僕は、今もこのペンをしっかりと持ち続けています。そして、これを見るたび、いつも彼と彼の言葉を思い出すのです。


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Posted by ecell at 15:19│Comments(0)その他
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