雑学・和歌山

一昨年（２００９年）９月、民主党が政権を奪取して（政権交代）早や２年。鳩山さん（2009年9月16日〜2010年6月8日）、菅さん（2010年6月8日〜）と続いている。近く菅さんがお辞めになるらしいが、この２年間で我が国はどう変わっただろうか。


次期首相は解散・総選挙を

政権交代後、我が国の状況は良くなったとは決して言えないと思う。国際問題、特に領土問題などでは、中国、ロシアや韓国に馬鹿にされ、危険な国・北朝鮮とは相変わらずの緊張関係。同盟国である米国との信頼関係ももう一つ。そして、政治不信の増幅、国家・自治体財政の破綻の危機、思想なき効果薄いバラマキ政策（誤ったポピュリズム）、そして未曾有の大震災、急激な円高、株安、法に抵触する献金疑惑。

民主党に次代を委ねる人材なく、自民党も石破茂政調会長（もう少し話し方が上手いと良いのですけどね）以外、これという人物がいないように思う。多くの国民が政治に絶望しかけている。もうどうでもいいや、と。

今、多くの政治家（屋）にはろくなものしかいないと思う人は少なくないだろう。しかし元来、政治家は人に信頼され、尊敬されこそすれ、軽蔑される職業ではない。とてつもなく大事な仕事である。

思うに、菅さんは曲りなりにでも、震災発生後速やかに、破壊された原発の維持復旧措置をとり、仮設住宅建設及び被災者の二重ローン解消などの必要費を計上した補正予算案、その財源確保のための臨時国債発行の根拠法、ガレキ処理法、その他被災者救援のための特別措置法などを国会に提出し、議決を得ようとした。それは遅すぎたという見解もあるでしょうが、なんとかやり遂げることができた。あるいは、少なくともその見通しを付けた。他の方が総理ならもっと速く対処できたかもしれないという意見もあるだろう。しかし逆に、もっと時間がかかった可能性だってある。

結局、菅さんの問題は国民の信を失ってしまったことが一番の問題であった。それは、鳩山さん、小沢さん、海江田さん、仙石さんたちも同じである。率直に言って菅さんの政治は酷かったが、それでも鳩山さんよりもマシだった。

一昨年（２００９年）９月、国民が政権交代を選択したのは、社保庁など官僚たちがやりたい放題でコントロール不能に陥り、政権も無責任で短期間に次々と政権を投げ出してしまったからだ。与党・自民党は、こんな危機的状況のなか適切な政策を提案実行せず、いや出来ず、全く統治能力を失ってしまっていた。国民の多くは与党・自民党に対して失望してしまっていた。

今また、大いなる失望のなか、わたしたち国民の多くは嫌菅から嫌民主感情へと変わりつつある。本来ならば、総選挙であろうが、復興途上のわが国は選挙どころではない、一刻も速く復旧・再建に取り組んでいかねばならない。政治家たちよ、奮起せよ、亡くなられた２万人を超える方々の初盆であるぞ。

蛇足（2011.8.15）：
「率直に言って菅さんの政治は酷かったが、それでも鳩山さんよりもマシだった。」
ただ、人間としては、鳩山さんの方が菅さん、仙石さんと比べられないほど人が良い感じがする。国会答弁を見ていると、菅さんや仙石さんたちは誠意とか誠実という言葉を持っていないように感じる。