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2013年04月03日

大津市いじめ問題は終わっていない

昨日(4月2日)、遺族が市や加害者とされる同級生らに損害賠償を求めた訴訟で、遺族側が主張していたいじめについてほぼ認める内容の準備書面を市側が大津地裁に提出したことが分かった。市側は、いじめと自殺の因果関係を認めた上で、改めて遺族側に和解を求めている。これに対して、遺族側弁護士は「現時点で和解するかどうかは白紙」と話している。

加害者の少年2名は家庭裁判所に送致され、暴行や窃盗など14歳未満時点での非行事実で刑事処分の可能性も含め検察が処分を検討している。もう一人の加害者の少年も書類送検され一括して審判が行われる見通しらしい。

我が国の多くの国民を怒らせた大津市中学2年生のいじめ自死事件は刑事民事とも大詰めを迎えている。国会ではいじめに関する法律案が議論され、教育委員会制度の要否など我が国の教育制度のあり方についても検討されはじめた。さらに、この事件の関係者について一部のものが処分されたが、何らの処分もされること無く退職したものもいる。

いじめについての生徒アンケートが明らかになったとき、亡くなった生徒の無念を思い多くの方々が涙した。しかし、実に印象的だったのは、大津市の教育委員会や学校関係者の誰一人、涙を見せなかったことである。いじめと死には因果関係が無い。関係があるかも知れぬが家庭にも問題があった。云々。

結局、父兄説明会で父兄から「ひと一人亡くなっているんだ。なぜ、冒頭に黙祷をしないのか」と怒鳴られ、渋々黙祷するという体たらくであった。あの教育長たちは自死した生徒の気持ちを思い涙ぐむことなどまったく無かった。考えていたことは責任逃れと言い訳、それに不誠実さと怠慢な態度だけであった。

逃げ回っていた教育委員長は世間の批判にようようコメントを出した。「仕事を抱える私ができることはやった。非常勤の教育委員が事務局をコントロールできるのか難しい部分もある」

わたしは、こんな形骸化した教育委員会など不要だと強く思った。もう根元から腐ってしまっている。そして、大阪の高校で教諭の体罰を苦に自死した事件が発生した。これも衝撃だった。

しかし、今ようやく良い方向に進もうとしている。決して、彼らの死を無駄にしてはいけないという思いを持つ方々が世の多数を占め、学校を、教育制度を変えていこうとする強い動きが起こっている。

思えば、このブログのカテゴリ「大津市いじめ問題」の記事が100になっています。もう、この記事で一応のまとめをしよう。滋賀大津で、大阪市桜宮で亡くなられたお二人、どうか安らかにお眠りください。ご冥福を心からお祈りいたします。わたしたちの社会は今ようやく、いじめや体罰という問題に真剣に取り組みはじめたのです。どうか天国から見ていてください。


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