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2013年07月05日

編集手帳

読売新聞第一面左下に編集手帳というコラム欄がある。朝日でいうと天声人語にあたる。この担当記者が文章の書き方についての書籍を出している。

わたしは一読し感心した。日常、随分といろいろな情報を書き留めておくらしい。それに関連する事件などをタイムリーにコラムで採り上げるとき、つまりイザってときにそれを取出して文書にするとのことで、実際はそれらの多くは日の目を見ることなく没になってしまうらしい。良い文章を書くための努力に感心してしまった。さすがにプロは違う。

もうずいぶん前のことだけど、森繁久弥さんのことが書かれていた。森繁さんは多才な人だったが、屋根の上のバイオリン弾きなど、舞台人でもあった。

あるとき舞台の一番前で女性が眠っているのが目についた。薄暗闇の客席の一番前で俯くような姿勢で目を閉じて頭を下げていたのだ。森繁さんたちは憤慨し、幕間に座員と彼女を起こしてやろうと相談した。彼女のすぐ前の舞台の端でバタバタと足踏みしたり、わざと大きな声を出したりして起こそうとする。が、彼女の姿勢は変らない。頭を下げたまま、じっと身じろぎもしないのだ。

やがて、舞台が終わって、森繁さんたちは拍手をする彼女を見る。そのとき、深い後悔が襲う。彼女は目が見えなかったのだ。一所懸命に舞台を想像し一言も聞き漏らすまいと、彼女はじっと身じろぎせず耳を傾けていたのだ。

森繁さんは後日、エッセイで、あれほど自分が恥ずかしいと思ったことはなかった、と書いた。

参考:編集手帳




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この記事へのコメント
目が見えなくなると テレビの前で 俯いて聞くようになると言うことを 思い出しました。
40年ほど前に祖母は ほぼ失明し、テレビでたまに人形浄瑠璃を聞くのを楽しみにしていました。TVにくっつくように正座して、一心に聞いていました。
私は 番組表をみて TVのスイッチを入れに行くだけで、一緒に聞いても まったく良さが分からなかったですが、その数年後、あれほど祖母が惹かれていた浄瑠璃だから ナマで聞いたら良いのかもしれないと思って、朝日座へ行って感動しました。当時は 名人がお元気でした。
Posted by 伝兵衛jtw at 2013年07月06日 17:24
大阪道頓堀の朝日座ですか。
わたしは、人形浄瑠璃、文楽っていうのですか、を実際に
観たことがありません。
淡路島や徳島で観る機会があったのに残念です。

浄瑠璃ではないのですが、仲代達也さんの「リチャード三世」を
観たことがあります。

一度は人形浄瑠璃を観てみたいなぁ。
「ととさまの名前は阿波の十郎兵衛と申します...ペンペン」
歌舞伎と並ぶ、日本の伝統芸術なのですね。
浄瑠璃、観にいきたい....
Posted by ecellecell at 2013年07月07日 07:10
下記サイトは国立文楽劇場の公演案内です:
http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/bunraku/2013/2597.html
第一部11時~1pm おやこ劇場(お子様向け)がいいです。
第一部 7/26と8/3は貸切です。
夏の公演は 毎年 朝の部はお子さまむけです。
(夏以外は お子様向けのが 出ません。不公平です)
留学生も お子様向けを喜んでくれます。心中物は「なんで死ぬのか
分からん」そうです。かたき討ちは ややこし過ぎると言います。
文楽は どの演し物が良いか ひとに訊いて行くといいと思います。
おそらく歌舞伎も そうだろうと思いますが。
Posted by jtwjtw at 2013年07月07日 18:52
やっぱり大阪ですか。

観たいものは、
歌舞伎、文楽、講談、浪曲、漫才、落語、民謡、
相撲、薪能、和太鼓など
一杯あります。
このうち一度も観たことが無いのは、歌舞伎と文楽です。
和歌山でも、文楽が観られれば良いのですが、ね。

日前宮の夏祭りが、
7月26日(火) 18:30~20:30 あります。
この時間に、第38回「日前宮薪能」が開催されます。
もちろん無料ですが、事前の申し込みが必要です。
まだ間に合うと思います。薪能と狂言、是非ご覧ください。

お問合せ先:
日前神宮 国懸神宮
(電話)073-471-3730
Posted by ecellecell at 2013年07月08日 07:47
暑いときに薪能は 演者もシンドイですね。
歌舞伎は県民文化会館で秋に 中高校生向けに
県庁が呼んでくれていました。建て替えのあと、
今年は 秋でなく 春に歌舞伎があったと聞きました。
和歌山市で文楽 巡業公演があったのは 25年ほど
前です。昼夜公演で 300万円ほどかかるらしくて
赤字を補填してくれる 奇特な方がないと アカン
ようです。
国立文楽劇場は「伝統芸能」の場なので 浪曲も
だしてくれています。浪曲を聞ける寄席は ないそうで
文楽劇場での浪曲公演の切符は 完売するそうです。
Posted by jtwjtw at 2013年07月09日 03:37
先だって、文楽の補助金打ち切り問題で、技芸員(演者)の処遇の酷さがあきらかになり、時代の証言者」の小林研一郎さんの記事でも、経済的な厳しさを書かれています。暮らしに余裕がなくなったのか、文化、芸能に接する機会が少なくなってきました。

これからはチャンスを見つけ、特に和歌山市内での公演があれば、積極的に観にいきたいと思います。伝兵衛さん、いろいろ教えてくださってありがとうございました。
Posted by ecellecell at 2013年07月09日 06:33
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