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2013年08月01日

政治家の命は言葉

麻生副総理が先月(7月)29日の講演で失言をしたそうだ。問題となったその発言概要は以下のとおりである。 ← ソース 麻生副総理「ナチス憲法発言」の要旨 2013.8.1 14:03 産経ニュース

ドイツのヒトラーは、ワイマール憲法という当時ヨーロッパで最も進んだ憲法(の下)で出てきた。憲法が良くても、そういったことはありうる。

憲法の話を狂騒の中でやってほしくない。靖国神社の話にしても静かに参拝すべきだ。

「静かにやろうや」ということで、ワイマール憲法はいつの間にか変わっていた。誰も気がつかない間に変わった。あの手口を学んだらどうか。僕は民主主義を否定するつもりもまったくない。しかし、けん騒の中で決めないでほしい。


この発言のなか何が問題なのだろうか。関連する主要な歴史事実を4点掲げてみる。
・ワイマール憲法は、1919年8月11日制定、8月14日公布・施行された
・全権委任法が制定された後も、ワイマール憲法は正式には廃止されなかった
・ワイマール憲法は、形式的には1949年5月23日のドイツ連邦共和国基本法(ボン基本法)に替わるまで存続したことになる
・しかし、実質的には1933年3月23日の全権委任法の成立によって効力を失ってしまっていた

つまり、ヒトラーはワイマール憲法に替わる新たな憲法を制定することはなかったため、ワイマール憲法はヒトラーの死後1949年までなおも存続し続けた。ここからは推測だが、麻生副総理は、このことを承知のうえ、日本国憲法を改正することなく、仮に将来異様な政党が圧倒的多数の議席を獲得したとき、憲法を改正することなく、たった5か条の全権委任法ごとき法律で憲法を廃止させてしまうこともありうることを言いたかったのではないだろうか。

当時、ナチスの熱狂によって、憲法の改正を経ず、全権委任法の制定によって最も先進的な憲法が実質的には廃止されてしまった。この歴史的事実を前提にすれば、副総理が言いたかったことは、このヒトラーの手口を学び、それを反面教師として、われらはしっかりと時間をかけて憲法改正の議論をしていこうはないか。そうしないと、ナチスのような全体主義的政党が政権与党になったとき、全権委任法のごとき法律を制定し、それを根拠に憲法を廃止させてしまうこともありうる。そのようなことをブラックユーモアとして言いたかったのかもしれない。

しかし、わかりにくい表現であることは事実である。歴史を知っていないものは感情的反感を持つかもしれない。確かにブラックユーモアには危険な側面がある。和歌山選出の某国会議員も国会質問(わたしは決して悪くない質問だと思う)のなかで、金儲けが出来れば政治家なんてやらない、というような発言(10分過ぎ)があった。この発言は、全体の文脈からみれば、さほど問題ではないが、やはり引っかかる人は引っかかるようだ。

落語、漫談、講談、浪曲など言葉を生業にしている人はたくさんおられる。言葉に命をかけている人も少なくない。わたしは、政治家もそうだと思っている。剣や鉾をもって戦うのではなく言葉をもって戦うのが政治家であろう。政治家の言葉は重いのである。誤解されないような言葉を選ぶべきであろう。


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