雑学・和歌山→記事一覧 投稿した記事が増えてきましたので目次と要約のサイトにリンクしました(2010.4.3)。画像も増えてきましたので、雑学・和歌山 MY ALBUMにリンクしました(2011.2.12)。

2015年09月04日

ビハインド・ザ・コーヴ

昨日(9月3日)、和歌山県太地町で12隻の漁船が早朝から出漁し、イルカなどの小型鯨類の追い込み漁がはじまった。この日も、出漁前に反捕鯨家とみられる活動家ら10数人が訪れて出漁の様子を撮影していたそうです。

この県内の小さな町、人口3千人弱の太地町が多くの人に知られるようになった理由として、2010年のイルカ漁を批判的に描いた米映画「ザ・コーヴ」が米アカデミー賞を受賞したことを挙げることができよう。注:コーヴ(cove)とは「入り江」のこと

この映画には、米国が海賊(海上武装勢力)と認定したシーシェパードの代表ポール・ワトソンもコメンテーターとして出演している。

昨春、国際司法裁判所(ICJ)が日本の南極海での調査捕鯨に中止命令を出した。これに疑問を持ったひとりの女性がいた。日本人女性の八木景子さん(48)。

彼女は、太地町に去年8月から11月まで単身で滞在し、ビデオカメラを携え反捕鯨団体のメンバーや太地町のベテラン漁師、政府の捕鯨関係者らにインタビューをし、実態を調べ始めた。

取材を進めるうちに結果として、日本の食文化や捕鯨の伝統がゆがめて伝えられていると知り、「ザ・コーヴ」の反論映画になったという。それが、400万円の自費を投じた「ビハインド・ザ・コーヴ」という映画だ。

Behind "THE COVE" digest


八木景子さん、Good Job!


  


Posted by ecell at 09:53Comments(0)イベント

2014年07月13日

太地町の誇り

1930年の早春26年の短い生涯を自ら閉じた金子みすゞという女性がいた。以下は彼女が詠ったふたつの詩です。

「大漁」

朝焼小焼だ
大漁だ

大羽鰮(いわし)の
大漁だ

浜は祭りの
やうだけど

海のなかでは
何万の鰮のとむらひ
するだらう



「雀のかあさん」

子供が
子雀(すずめ)
つかまへた

その子のかあさん
笑つてた

雀のかあさん
それみてた

お屋根で鳴かずに
それ見てた


これら二つの詩はいずれも弱い者の側から見て創られたものです。彼女の優れた感受性は人の心を打ちます。でも、「大漁」と「雀のかあさん」には大きな違いがあります。

それは、生きとし生きるものは他の生命をいただくことによって生きるという現実とイノチをもてあそぶこととの違いです。

わたしは、世上名高い、みすゞの「大漁」よりも「雀のかあさん」の方が何倍もよき詩だと思います。「太地町の誇り」というタイトルに合わぬコンテンツかもしれませんが...  


Posted by ecell at 11:00Comments(0)小説と絵本

2012年07月02日

和歌山市のゴミ減量

7月1日現在、和歌山県内で家庭ごみの有料化を実施していない自治体は和歌山市と太地町、北山村の3市町村だけとなった。(県循環型社会推進課データ)

岩出市は、昨日(7月1日)から可燃ごみの収集を有料化した。これにより、ごみの排出量を約25%減らすことを目指すという。有料化は可燃ごみだけで、分別方法や収集日は変わらない。海南市も今年4月から指定のごみ袋の価格に処理費用を上乗せする形で有料化に踏み切っている。

「大阪湾フェニックス計画」による処分場が2021年度で満杯となる見通しのため、関係自治体は処分場の延命策として、岩出市などが可燃ごみの25%削減を目指している。データによると、有料化すれば1~2割の減量が続けられるようだ。

こういう状況で、和歌山市はどうなのか。2010年度に集められた家庭ごみは10万1637トンであった。これは前年度比で894トンの減である。ここ数年減少傾向が続いている。立派である。高く評価するべきだと思う。

給与のダウン、消費税のアップ、公共料金の値上げ、社会保障費の高額化等厳しい経済状況に置かれている市民のためにも、安易な(?)有料化に踏み切らず、市民の協力を得つつ、さらなる減量化を進めて欲しい。

徹底したゴミ問題の広報、ゴミの出し方など基本ルールの周知、減量化のさまざまなツールとアイデアなどの教育、指導、補助。市が行っているごみ収集車を学校に乗り入れ、生徒たちに実際作業を見せ教えるなどは評価できる。現行の補助金や報奨金はもう少しアップしても良いのかもしれない。

かって定められていた不法投棄の罰則が削除されているが、もう一度元に戻して条例に明記してはどうだろう。飼い主に犬の糞尿の処理などを義務付け、罰則を定めること。ルール破りのゴミは回収せず、回収しない理由を書いたメモを残して放置しておくこと。教え指導しお願いしてもルールを守らない人には、最後の手段として罰則も止むを得ない。

車の窓から投げ捨てる空き缶やタバコの吸殻などマナー以前の問題である。ゴミ問題は、景観、観光を含めた経済生活の基本であり、住民の文化の問題でもある。ルールを守らなければ、罰則で、それでも駄目なら有料化。

この問題はあまり知られていないことだと思うが、現行の和歌山市のゴミ減量化に対する施策を高く評価したい。因みに現在、中核市41市のうち8市で既にゴミの有料化が実施されているという。今後果たして、和歌山市は何処まで頑張れるのか。それは偏に、今後の市の努力と市民の協力にあることは言うまでもない。  


Posted by ecell at 08:14Comments(0)行政

2012年06月20日

加太を元気にする

ご存知のとおり、和歌山市内には、東の貴志川線(和歌山電鉄)と西の加太線(南海電鉄)のローカル線があります。少し前の6月16日の土曜日に、「加太線100年まつり」がありました。

因みに、貴志川線が100年を迎えるのは2016年頃です。


加太線の経営状況(収支)は南海電鉄全般に含まれてしまうのか、それ単独ではわからないのですが、貴志川線についてはずーっと赤字が続いているようです。

和歌山にとっては、どちらも大切な鉄道です。交通弱者のためにも頑張って欲しいです。
さて、「加太線100年まつり」では、加太線の利用促進に向けたアイデアの公募をしていました。その結果は、213のアイデアが寄せられ、最優秀賞には、和歌山市新堀東1丁目のコピーライター武友美登利さん(44)の「お笑い列車」が選ばれました。加太線と同じく100周年を迎えた吉本興業の芸人を招いて駅でお笑いライブを開いたり、車内のBGMに落語や漫才を流したりする発想で、「乗降客だけでなく地域も盛り上がれそう」と評価されました。

グッドアイデアだと思います。特に、「駅でお笑いライブを」というのが魅力的です。車内でのBGMに落語や漫才を流すというのは陳腐で、聞きたくない人には睡眠妨害になる(ただし、特定の1両だけ放送するなら問題ないか?)でしょうが、駅舎はたま駅長などに見るようにもっと利用してもよいのかもしれません。無人の駅舎が多いでしょうから、駅舎を二階建てにして学習塾等に貸し出すとか、公共図書館分室を設けたり、喫茶店など電車待ちを楽しく過ごすための環境づくりとか、もっと駅周辺という有利な条件を利用、活用してもよいのかもしれません。

なお、受賞したアイデアは、和歌山市や南海電鉄などで構成される加太駅100周年記念事業実行委員会が発行する刊行物およびウェブサイト等にて公表し、活用されるとのことです。楽しみにしています。・・・・ところで、「加太駅100周年記念事業実行委員会」のウェブサイトって何処にあるの?

それから、地元の加太地域活性化協議会というサイトでは、常設で「加太を元気にするアイデア」を募集しています。

わたしも加太は大好きです。過去に書いた加太に関する記事です。とにかく、加太線と貴志川線、応援しています。  


Posted by ecell at 07:59Comments(0)公益

2011年09月09日

殺処分ゼロ

無責任な飼い主の飼育放棄、ペット業界の無計画な過剰供給など、人間の都合で見捨てられ、一年間で殺処分されている犬と猫は23万頭に達します。

このような現況で、犬の生存率92.3%、殺処分3%という驚異的な数字を打ち出しているのが「熊本市動物愛護センター」です。この本は、「殺処分ゼロ」をスローガンに11年に及ぶ同センターの行政マンたちの闘いを追いながら、日本の動物行政や組織改革のあり方に迫った、感動ノンフィクションだそうです。



まだ読んでいませんので、断定的に言えませんでした。それで「だそうです」と書きました。この本を読もうと思い、和歌山県立、市民図書館の蔵書検索システムで調べてみましたが、まだ購入されていないようでした。大阪市立図書館はどうかと調べてみると、ヒットしました。

和歌山遅れているぞ、って言っちゃいけないね。図書館の予算規模が全く違うのだから仕方が無い。そのうち購入願います...

ここ何年か、和歌山県(太地町)は鯨やイルカ漁で環境テロに狙われている。だからではないが、県や市の担当部局は捨て猫や野良猫、野良犬の殺処分を限りなくゼロに近づけよう。わたしたちは、生きるため、食べるための殺処分はやむをえず行なうが、そうでない殺処分はしないと胸を張って言えるようになりたいものだ。

関連のエントリ:
和歌山市の動物愛護
熊本方式
殺処分
クジラとイルカの追い込み漁解禁
  


Posted by ecell at 23:41Comments(0)行政