雑学・和歌山

南海電鉄和歌山市駅のビルに入る高島屋が来夏に撤退するらしい。いまでも市駅周辺の寂れ具合は著しい。高島屋が撤退すれば、壊滅的状態になるかもしれぬ。では、JR西の和歌山駅周辺はどうかといえば、今月自治体がかなりの補助金を供出して竣工したJA和歌山ビルができたことで活性化が期待できそうだ。

しかし、あのビルができても何か市民や県民に直接のメリットがあるのだろうか。せめて、ワンフロアーぐらい市民に開放すればどうだったのだろう。駅前図書館でもよい。公共サービス機関への無償スペース提供など駅前というある意味貴重な公共の空間ともいうべき場所をもっと市街地の活性化につながるような使い方をして欲しかった。

そのJA和歌山ビルの前の近鉄別館が取り壊されている。跡地利用については、なんとマンションではないかという。JR和歌山駅、県都の玄関口の一等地がマンションとはちょっと信じられない。多分間違った情報だろうと思う。

それにしてもまったく、和歌山県や市の都市行政サイドは何も考えていないようだ。いや、考えてはいるのだろうが、その発想がずれているように思う。路面電車を廃止し、県立図書館、和歌山大学、医大病院を中心市街地から退去させた。そして、中心市街地が寂れたと言っている。集客施設を追っ払って寂れたは無いだろうに。

JR和歌山駅近くの野球場も紀三井寺に移し、跡地は中途半端な飲み屋街に変わってしまっている。いつの間にか和歌山市はまとまりのないバラバラな市街地になってしまった。そんなふうに感じる。