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2010年12月09日

ぼくはせみ

 ぼくはあさおきてみると、せみになっていました。びっくりしたけど、ためしに「みーんみーん」とないてみました。けっこういいこえがでます。うれしくなって、せみのみんなとあそんだり、空をとんだりしました。

 あるとき、一人のにんげんの男の子があみをもって、ぼくのそばにやってきました。ぼくは、こわくなって、たかい木のてっぺんにとまりました。でも、ぼくはつかまってしまいました。こわかったけど、かごのなかには、ともだちがいっぱいいて、うれしかったです。

 そして、たいようくんとよばれている、その男の子は、ぼくとしゃしんをとったり「かわいこちゃん」とよんで、いっしょにおどったりしてくれたので、なんだかたのしくなりました。

 そのあと、「ばいばい」といって、すぐににがしてくれました。

 ぼくは、あと三日しかいきられません。ぼくは、あおい空をいっぱいとんだり、木にとまったり、みんみんないたりしました。

 そしてぼくは、とうとうしんでしまいました。

 ぼくはこんどは、にんげんにうまれかわりました。ぼくは、あみとかごをもって、せみとりにいきました。いっぱいとれました。ぼくはせみを「かわいこちゃん」といって、おどったりしていっぱいあそびました。そして、すぐににがしてあげました。なぜかというと、ぼくがそうしてもらってうれしかったから。


 これは、和歌山市立砂山小1年・松本大洋さんの作品です。子供らしい素直な良い文章だと思います。テーマも良いですね。背いっぱい生きている命を大切にしたいと思う心が現れています。セミは、長い期間、土中で過ごし、地上での生活は1ヶ月ぐらいだそうです。

 やさしい心をいつまでも持ち続けてくださいね。何も言うことはありません。あっぱれ!

引用(転載):
創作童話コンクール:入賞作品紹介 優秀賞/1 /和歌山


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